主をおのれの喜びとせよ。主はあなたの心の願いをかなえてくださる。あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる。主は、あなたの義を光のように、あなたのさばきを真昼のように輝かされる。
ノーベル文学賞を受賞したインドの有名な詩人、タゴールの若い時の話です。
満月が夜空に浮かぶある日のことでした。彼は船の中でろうそくの火を灯したまま、哲学者クローチェの有名な美学論文を読んでいました。
彼がしばらくの間、美に関する論文に魅了されて、無我夢中で本を読みふけっている時、突然ろうそくの火が消えました。それで彼は船べりの方へ出て行き、静かな森の方で浮かび上がった満月とその月明かりに反射され燦爛と流れる川を見て驚きました。彼はその日の晩、日記に次のように記しました。
「美しさがすっかり私を取り囲んでいた。それにもかかわらず、私はそれらにそっぽを向いたまま、美について書かれてある本を読んでいた。私が灯しておいた小っぽけなろうそくの灯りが、私を取り囲んでいたその美しさを見ることができないようにしていた。ろうそくの灯りのかすかな光のために、月明かりが私を気付かせることができなかったのだ。」
私たちクリスチャンも世の欲望に目がさえぎられて、神様が用意された美しい天国を見ることができない時が多くあります。世のろうそくの灯りを消してしまい、絶えず私たちを無限の愛で保護し抱いてくださる神様の大いなる愛を見上げましょう。